タノジャンプ、ジャンプ後半祭りの今の時代はどうなのか?

フィギュアスケートは、毎年進化を続けています。そんな中、女子ではロシア勢が強さを誇っていますが、女子で最近よくみられるのが片手をあげてジャンプする通称タノジャンプや、両手をあげるタケノコジャンプ、多くのジャンプを後半に持ってくる構成などです。

こういったものには否定的な意見もありますが、タノジャンプ、後半にジャンプを持ってくる構成などはどうなのか、個人的な意見も交えて考えてみました。

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タノジャンプ

ロシアの選手でよくみられるのが、やはり「タノジャンプ」だと思います。

その火付け役とも言えるのが、世界選手権二連覇を達成し、2018年平昌オリンピックでも銀メダルを獲得したロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手ではないでしょうか?

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メドベージェワ選手が銀メダルを獲得した2018年平昌オリンピックのフリーを確認してみると、11回のジャンプのうち、8回が片手または両手を挙げてのジャンプでした。

2016-2017シーズンのヨーロッパ選手権のフリーでは、11回中、6回がタノジャンプでした。

この結果を見たら、彼女の演技を見たことがない方でも、いや、さすがにこれはやりすぎ、、、と思うのではないでしょうか。

私の意見としてですが、正直タノジャンプはたくさん入れない方が良いのではないかと思います。

私は、3連続ジャンプの2、3番目のジャンプや、2連続ジャンプの2回目に2回転ジャンプをタノにするのは好きです。それだったら、流れの中で美しく見えると思います。

私の好きな例でいうと、浅田真央さんの3連続ジャンプなどです。

しかし、あまりにもたくさん入れすぎてしまうと、良かったプログラムも流れが途切れてしまうのではないかと思います。

日本の選手で、たくさんタノジャンプを入れている選手はあまりいないように思います。日本の先生は、加点だけにこだわらず、表現面やプログラム全体の流れも大切に指導しているのではないでしょうか。

個人の意見としては、タノジャンプにあまりこだわらず、基礎的なジャンプの踏切や流れ、スケーティング技術、表現面などを完成させてから、プログラムの流れを壊さない程度に入れれば良いのではないかと思います。

ジャンプ後半構成

ショート、フリー共に、フィギュアスケートでは、後半にジャンプを持ってくると基礎点が1.1倍になります。

ジャンプを体力の消耗する後半に入れることで、技術点のアップが期待されます。

私が今までフィギュアスケートを見てきた中で1番驚いた構成は、ロシアの15歳アリーナ・ザギトワ選手です。皆さんご存知かも知れませんが、なんとこのザギトワ選手、フリースケーティングでも、全てのジャンプを後半に固めています!

この凄すぎる、としか言えない構成で15歳で平昌オリンピックで金メダルを獲得した選手です。

ステップやスピンを前半に行い、後半に全てのジャンプを固める構成です。

後半のジャンプでも、難しいステップからの入りやタノジャンプやタケノコシャンプを行うので、GOEでの評価も高い選手です。

しかも、ザギトワ選手はコンビネーションの2本目にLoもつけられるので、3Aや4回転を入れない構成では、一番高い技術点を叩き出すことができますwおそロシア!

後半に全てのジャンプを固める構成、これはすごいことだと思いますが、やはりタノジャンプと同じく、プログラムの流れとしてはあまり良くないのではないかと思います。

前半はステップ、スピンだけ、後半はジャンプ祭りとなると、後半に詰め込んでいる印象がどうしてもついてしまうのではないでしょうか。

後半に固める構成、これは本当にすごいと思いますが、ほどほどにしてほしいなと個人的には思います。

※追記

2018年6月に開かれるISU(国際スケート連盟)の総会で、後半のジャンプの本数を制限するルール改正案が提出される予定だそうです。

さすがにフリーでジャンプを全て後半に持ってくるのはプログラムのバランスとしてどうかな、と思うので、制限はかけるべきだと思います。

このルール改正案が出されるのは、ザギトワ選手の影響だと思うので、オリンピック金メダリストの影響力の凄さを感じました、、、笑

補足:個人的な意見です

私は今回、タノジャンプや後半固め構成について意見を述べましたが、あくまで個人的な意見であることをご理解ください。

タノジャンプ、後半固めもいいですが、プログラムの流れの中でほどほどに抑えてほしいなと思います。

私個人的には、タノジャンプの数や後半にジャンプを跳ぶ本数で進化をするのではなく、女子も3Aや4回転に挑戦してほしいなと思っています!

また、プログラム全体の表現や流れも大切にして、「フィギュアスケート」の良さを生かしたプログラムにしてほしいです。

選手たちの進化を、これからも応援してきましょう!

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